皆さんはイップスという症状をご存じですか?
精神的な原因から思い通りのプレーができなくなってしまう状態のことで、ゴルフをはじめ様々なスポーツのトッププレイヤーでさえその症状に悩まされることがあります。
今回は先日来院された、ゴルフのイップスの患者さま(60代・男性)の症例を紹介します。
ゴルフ歴は47年、アプローチの際に症状(打つときに体が重くなりダフりもしくはトップしてしまう)が、なんと30年も続いています。他にも3年前からパターの際にイップスが出るようになったようです。
イップスのような症状には、脳の誤作動が関連しているので当院で行っているPCRT(心身条件反射療法)という施術が絶大な効果を発揮します。
カイロプラクティックで身体の神経を調整した後にPCRTを行うと、過去のアプローチの際にダフってしまった経験が引き金になって症状が発症していることが分かりました。さらに上手くプレーできない自分に対する苛立ちと、30年も続いているからもう治らないという先入観が症状を悪化させていたので、その調整を行いました。
2回目の来院で症状の経過を聞くと、いつもなら練習場でも第1打目はイップスが出るのに施術後は出なくなったとのこと。そのことが嬉しくて、すぐにコースの予約をして知らない人と同伴プレーをしたらイップスの症状が出なかったとのことでした。
しかし、数日後に友人とプレーをした際はパターでのイップスは出なかったが、アプローチでイップスが出てしまったとのこと。検査をするといつも一緒にプレーする友人からの視線で陽性反応がでたので調整を行いました。
また、感情面では「自分がいつもトップでいたい」という気持ちが関係していたので調整しました。さらに、イップスを起こしてしまう場面が脳に記憶されていて、その場面になると体の動きに誤作動を引き起こしていたのでその調整をしました。その後、症状に対する陽性反応はなくなりましたが、イップスの誤作動記憶は奥深くに隠れていることも少なくないので、完治するまでは継続して調整することが大切です。
1回の施術だけで改善していることを実感していただき、施術者としてこんなに嬉しいことはありません。来週に友人とゴルフに行くそうなので、また機会があればその後の経過をご報告します。
このようにイップスは人によって症状の現れ方や原因が様々です。ゴルフだけでなく野球やサッカーなど他のスポーツでもイップスは起こります。イップスでお困りの方はぜひ瑞穂の森治療院にご相談ください。